『そろそろ子供を預けて仕事したいな』
子育て真っ最中でもそんなことを考え始める方もいると思います。子供が大きくなるにつれて色々と物入りにもなりますし、少しでも働いて家計の足しにしたいと思う方も多いのではないでしょうか。そんな時にまず考えるのは、保育園や幼稚園などに預けて外で働くか、または家でできる仕事をさがすかだと思います。しかし子供がまだ幼かったりすると保育園に預けるというのも、少し気が引けてしまったり、入園できる園を探すのも一苦労ですよね。また、未満児や認可外保育所の場合には保育料が何万円もして、せっかく働いても給料と保育料がほぼ一緒、なんてこともあるのではないでしょうか。
そんな時は、子供と一緒に自宅にいながらできる『在宅ワーク』という選択もあります。家事や育児をしながら、空き時間を使ってできる在宅ワークは、時間や場所に縛られることもありませんし、子供の体調不良で会社を休まなきゃ…なんて必要もありません。
現代この在宅ワークやテレワーク(会社などに出社せず好きな場所で必要な時間に仕事をする柔軟な働き方)は、国も推進事業を始めていて、このような働き方の注目は高まっています。通勤する人などを減らすことで、様々なものを削減できたり、都市部から地方へと人を動かす目的があるそうです。これからの日本は、このように自分のライフスタイルなどに合わせた自由な働き方をする人が増えていくのではないでしょうか。
在宅ワークとは一体どのようなものなのか、そのメリットやデメリットなどについてもまとめてみます。
在宅ワークとは?内職の仕事とは違うの?
在宅ワークとは、名の通り“自宅にいながらでもできる仕事”です。会社に勤務しながら副業として在宅ワークをおこなう人や、在宅ワークが本業という人まで様々です。
在宅ワーク=内職、と思われる方もいるかもしれませんが、この二つには全く異なる点があります。自宅にいながら仕事ができる、この点は同じなのですが、内職は会社や企業に雇用され製品などを製造し納品することで賃金を得る労働者である一方で、在宅ワークは自分個人で請け負ったものや自分で決めた方針や内容などの仕事を行うことで利益を得る個人事業主となります。
もっと簡単にいうと、内職は雇われている立場で、個人事業主は、会社や企業に属さず自分で決めたものを仕事にしている人のことです。例えば個人でお店を開いている人も同じ様に個人事業になります。
状況によっては、確定申告が必要になる場合があります。後々に加算税などを徴収されることもあるので、確定申告が必要か?と思ったときは、税務署や各市町村の役所などに相談してみてくださいね。
幅広い在宅ワークの種類と探す時の注意点
細かな作業から株やFXなどの投資など、在宅ワークといっても様々です。自分がしたいと思ったことを個人で行い、それで利益を得たらそれが在宅ワークになります。
在宅ワークしたい人向けの情報はインターネットで検索すると驚くほどたくさん出てきます。パソコンを使ったデータ入力やテキスト入力、ライティング、翻訳、Webの制作・デザインなどの依頼が多いです。中には本格的な記事を書くライターを募集しているものや、コンペ形式で名刺やロゴのデザインを募集しているものもあって、そういった仕事をしていた人ならキャリアを活かすこともできます。
しかし家事や育児の片手間にとはいっても、やはり時間もかなり必要になることもありますし、報酬を受け取る正式な仕事なので最後までやりきらなければならないという責任もあります。どの程度の時間を在宅ワークの時間として使えるのか、家族の協力も得られるかなど、まずしっかりと把握することも大切です。
そして在宅ワークをさがす上で注意しなければならないのは、中には高額の報酬や好条件をうたって、初期投資や研修といっては高額な費用を払わせるような悪質なものもあるということです。
もちろん全てが詐欺だというわけではありませんが、そういった悪質なものの見極めはとても難しいので、初期投資が必要などといったものは避けておいたほうが無難だと思われます。
子育て中でも仕事ができる在宅ワークのメリット・デメリット
在宅ワークの大きなメリットは、やはり自分のライフスタイルや生活リズムに合わせて仕事ができること、子育て中のママでも子供の預け先など心配がいらない、というところではないでしょうか。家事に育児をこなし、子供を保育園などに預けて、それから出社。また決まった時間までにお迎えに行かなければならない、という職場勤務には必ずついてくる一連の流れが、在宅ワークなら必要なくなります。
また、冒頭でも述べたように、子供や自分の体調不良などで会社を休まなければならない、ということもないので会社や同僚に気をつかう、なんて必要もありませんよね。自分で仕事内容を選択できるのでチャレンジしてみたいことに挑戦したり、特技や資格、それまでのキャリアを活かすことができるのも大きなメリットではないでしょうか。
デメリットとしては、時給ではなく完全な出来高なので収入が不安定です。パートやアルバイトとして働いているのと同じくらいまたはそれ以上を得ようとするなら、家事育児としっかり両立するのはかなり難しくなります。
また子供が小さければ小さいほど思うように作業が進みませんし、日中できなかったぶん、夜な夜な眠い目をこすりながら…なんてことが必要になる時もあります。
そして責任は全て自分にあること、全ての管理なども自分で行わなければなりませんし、困ったときなどにそばについて指導してくれたり、助けてくれるひともいません。基本的に失敗は損失になるというのもデメリットです。
実際に在宅ワーカーとして働いて思うこと
わたしの友人は、4人の子持ちで日々家事に育児にと奮闘しています。
数年前までは職場勤務で働いていましたが、春休みや夏休みなどの長期休みになると子供を預ける場所に困ったり、ひとりが風邪をひくと次から次へと順番に風邪をひき、気付いたら半月も出社できないなんてこともあり、とても悩んでいました。
そこで考えたのが在宅ワーカーとして自宅で仕事をする、ということでした。友人は手先がとても器用で、細かな作業を得意としていたこともあり、オリジナルのアクセサリーやキーホルダーなどを手作りし販売しています。会社勤務していた頃の友人はいつも疲れている印象でしたが、自分の好きなことを在宅ワークとして仕事するようになって、いきいきと楽しそうに働く姿がとても印象的でした。友人の場合は、道具を購入するための費用や材料費がかかるのでそれなりに売れないと赤字になる時もあるそうですが、利益よりも楽しさ優先だそうです。
そしてわたしは、在宅ワーカーとして働いて4年目になります。
最初の1年は在宅ワークのみ、2年目は日中は職場勤務しながら空き時間に副業として、そして3年目は妊娠出産があったのでちょっとした空き時間にお小遣いを稼ぐ程度の仕事を請け負っていました。主にライターとしての仕事がほとんどで、書く内容はその時によって変わります。
在宅ワークを始めたきっかけは、子供の預け先に困ったことでした。最初は不安の方が大きく、なかなか思うようにいかなかったり、数をこなそうと無理して自分に合わない仕事を請け負ってしまい、うまくいかなかったこともありました。
職場勤務が大変で在宅ワークは楽、というわけでもありません。仕事だけに集中でき、安定した収入を得られる職場勤務のほうがいいのではないか、と思う時もあります。どんなに集中したい時でも子供が泣き出したら手を止めなければならないし、実際今こうしてこの文章を書いていますが、つかまり立ちを覚えたばかりの9ヶ月の息子が足をよじ登ろうとしています…。
我が家の場合は子供が小さいということもあって思うように進まないし、思うように稼げない、という点は残念なのですが、まだ幼い息子を園に預けたりせず、毎日一緒に過ごせるのが一番わたしにとっての大きなメリットです。
子どもの預け先や良い求人が無い…などお困りの方は、一度在宅ワークも視野に入れてみてはいかがでしょうか。