現代社会、まだまだ男性は社会で働くのが当たり前の風潮。けれど、女性の生き方って、ラッキーなのかアンラッキーなのか、選択肢が多くて悩みますよね。仕事、結婚、育児、どれに重きを置いても良い分、あれもこれもと仕事だけでなく、やらなければならない事がいっぱいあるわけです。
私は、仕事をし、結婚し、仕事を続けながら育児をする選択をして、子供が生まれてからも6年間共働きを続けました。そして1年前に体調を崩し、現在は専業主婦をしています。つまり、共働きと専業主婦を両方経験しました。
私の経験が少しでも、悩める方の参考になればと思います。
ストレスの問題
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私が、共働きを選んだ一番の理由は、正直に言うと「子供と長時間一緒にいるのが辛いから」です。子供のことはもちろん大好きなのですが、やはり一日中一緒となると、公園行って、お昼ご飯も考えて、遊び相手もして…。全て子供中心の生活は、私には到底無理だと思いました。
ワーキングママはたいてい言います。「育児より仕事の方が全然楽だ」と。
本当にそうなんです。
育児は、自分の段取り通り物事が進まないのに対して、仕事は、自分の段取り通りに取り組む事が出来ます。そして頑張ればきちんと評価されるし、達成感もあります。
それに対して専業主婦は、何をもって頑張っているのか分からないし、終わりもないので達成感もなく、子供に振り回されて、明日も振り回される日々…。現在私は専業主婦ですが、やはり虚しさを感じる時があります。私にとって仕事のストレスより、育児のストレスの方が大きかったのです。
また、働きに出るとママ友社会とは全く違う世界が出来ます。私は、そこでさまざまな人生を歩んでいる人と、育児とは全く関係ない話をして、ストレス解消をしていました。今、それが無くなり、誰かと会って話す話題は育児や家庭のことばかり。なんだが、世界が狭くなり、社会と繋がっていない感覚になってしまいます。
そして、どちらかというとキャリア志向の私は、ワーキングママに劣等感を感じてしまうし、旦那にも引け目を感じてしまい、心情としては居心地が悪いです。
私は、働きに出る方が向いていて、子供も私の復職を望んでいるので、体調が落ち着いたらいつかまた働きにでたいなぁと思っています。
子供と過ごす時間の問題
私は、時短も使えず通勤1時間以上のところにフルタイムで通っていました。保育園に預ける時間は、朝7時~夜7時近くまで。なので、自分の親の世代には必ず「子供が可哀そう」と言われました。
当の子供はどうかというと、うちの子供は保育園が大好きなので、「友達と長く遊べるのが嬉しい」という感じでした。仕事を辞めて専業主婦になったばかりのころは、「仕事をしているママの方が好きだよ」なんて言う始末。たぶん、「仕事をしてキラキラしているママが、子供心に自慢だったのかなぁ」なんて思ったりしています。
とはいっても、専業主婦で子供に向き合う時間が増えて今思う事は、「子供の一番かわいい頃の記憶がない!」という事です。トイレトレーニングもお箸の持ち方も、全部保育園がやってくれるので楽だったのですが、「親として何か子供の成長に立ち会えたのかな?」と。
現在6歳の長男は、私の疾病という事で保育園に4時半まで預けているのですが、働いている頃と違って、帰ってきてからの時間があるので、ひらがなを教えたり算数を教えたり、一緒に料理を作ったりしています。働いている頃には、全く出来なかった親子のコミュニケーションの時間。
そういえば、働いている頃は、「いいから早くして!」が口癖で、いつも子供を急かしていたなぁと思います。
働いて忙しくしている毎日も充実していましたが、子供と向き合ってゆったりと過ごす時間も貴重だなと思う今日この頃です。
ちなみに、保育園の入園規定は市町村によりますが、うちの市は「一日4時間、週4日以上」なので、扶養内で働いて、上手く良いとこ取りをしているママも多いですよ。
お金の問題
働くか働かないかの選択をするとき、一番問題になるのがお金ですよね。私も、いざ働けなくなるまでは、共働きでないと絶対にやっていけないと思っていました。そして現在、確かに家計はカツカツです。貯金も学資だよりで全く出来ません。でも、意外にカツカツなりに生きてはいけるんですね。
まず、「外に出ないので支出が圧倒的に少ない」からです。
私が勤めていたのは、東京の日本橋で、同世代の同僚達は皆キラキラ女子。7センチ以上のヒールを履いて、毎日がファッションショーな雰囲気。私も見栄を張って、ファッションと美容に随分お金を使っていました。ランチは、外で食べると1000円近くし、その後カフェにコーヒーを飲みに行くような事もしていたので、今考えると「一日いくら使っていたんだ?」と恐ろしくなります。私の場合、自由になるお金があると、その分使ってしまうんです。
専業主婦の現在は、デニムに数枚のニットを着まわすだけだし、たいていは保育園の送り迎えとスーパーくらいなので、メイクもせず。お昼も昨夜の残りものを食べるだけ。一日の支出が0円なんて日もざらです。働いている頃と比べると月々の支出は、数万単位で違うのではないかと思います。
なので、ファッションと美容に気を遣うのも楽しかったですが、ガンガンお金を使ってしまう自分に葛藤もしていたので、今はちょっとホッとしています。
次に、専業主婦になってお金に関する利点は、「旦那と家計を見直すいい機会になった」ということです。うちは結婚してから10年目ですが、もともとお互い働いていたので、お金に関しては、「家賃や光熱費の固定費は旦那」、「食費や日用品や子供にかかるお金は私」、のように何となく流れで決まって、後の残りはお互い自由というスタイルでした。
お互いがいくら稼いで、月々いくら使っているか全く把握してなかったんですね。共働きの夫婦に話を聞くと、結構このスタイルが多かったりします。
私自身も、働いているんだから自由にお金を使いたいという気持ちがあったので、月々の明細を旦那に見せるのには抵抗がありました。
けれど、いざ私が働けなくなり、旦那の稼ぎでやっていかなければならないとなった時、一緒になって10年目にして、はじめて月々のお金の収入と支出について真剣に話し合いました。蓋をあけてみたらびっくりです。「こんなにお金を使いまくっていたんだ!」と。
そこで、保険やローン、お互いのお小遣いや月々の家族のレジャー費を見直して、月々の計画をきちんと立てました。そうすることで、私が働かない分の赤字をだいぶ取り戻せたのです。
最後にもう一つ、専業主婦のお金に関する利点がありました。それは「扶養家族は結構手当が厚い」という事です。会社にもよるので、一概には言えませんが、旦那の扶養に入ってまず扶養手当が月々2万円増えました。そして、今まで払っていた、社会保険料が私の分なくなりました。それだけで数万単位のプラスです。そして税金もかなり安くなる。こうなると、働いていた頃の収入、支出を比べると今とあまり変わらないのではないか…と思ってしまいます。
各家庭さまざまな事情があると思うので、お金に関しては難しい問題ですが、一度きちんと調べて、見直してみるのも必要かもしれませんね。
まとめ
Sasin TipchaiによるPixabayからの画像
以上、私の経験をあげてみましたが、共働きと専業主婦のメリット・デメリットは表裏一体。どちらが良いか、悪いかは何とも言えません。
大事なのは、「どちらがママが笑顔でいられるか」ではないでしょうか。
選択が可能なら自分が向いている道に進めばいいのです。
バリバリ働いているキラキラママ。
素朴だけど子供とゆったり過ごすママ。
どちらもママが笑顔で充実していれば、子供はそんなママが大好きなのだと思います。