毎日必ず使うと言ってもいいキッチン。主婦にとってはとても掃除が面倒な場所のひとつです。あちこちに飛び散った油よごれ、シンクの水垢よごれなど掃除するといっても、手間も時間もかかりますよね。ただでさえたくさんの家事におわれている主婦にとって毎日の掃除はとても大きな負担に。少しでも簡単に、手間も少なく済ませたい!これが主婦のホンネではないでしょうか。そこで今回は、手間を省いて簡単にできる掃除の仕方、実はとても大切だった洗剤の使い分けや、あると便利なお掃除アイテムをご紹介します。
大切なのはよごれに合った洗剤の使い分けだった!
よごれには、油よごれ・水垢よごれ・ホコリよごれなどがありますが、実はこれらのよごれは「同じよごれ」ではなく「全て違う種類のよごれ」なのを知っていましたか?
油に水にホコリなんだから違うに決まってるじゃん…と思ったそこのあなた。いえいえ、違うんですよ。油よごれは『酸性』、ホコリよごれは『中性』そして水垢よごれは『アルカリ性』であり、全く別の性質のよごれなんです。これらのよごれは、中和させることによってきれいに落とすことができます。
酸性のよごれにはアルカリ性、アルカリ性のよごれには酸性と、性質が逆の洗剤を使用することによって中和し、よごれをキレイに落としてくれます。
一気に台所洗剤だけでキレイに!なんてしてしまっていませんか?実はわたし自身もそうでした。でもやはり、なかなかよごれが落ちなかったり、せっかく頑張ってもなんだかスッキリしませんでした。その原因は、適切な性質の洗剤を使っていなかったからなんです。
台所洗剤の多くは中性洗剤なので、ギトギトの油よごれなどの掃除に使用すると、逆によごれを広げてしまうこともあるんです。頑張って磨いたけど、なんだかベトベト感が残ってる気がする…なんてことの原因に。市販されている洗剤には、パッケージ裏に必ず性質が表記されていますので、購入するときには気にかけてチェックしてみてください。
キッチンの油よごれには万能な重曹!
重曹はアルカリ性で、油よごれ(酸性)の掃除に適しています。肌への刺激も少なく、脱臭剤としても使用できることなどから、掃除好きの主婦の間でも重宝されています。粉末のまま使用する他、重曹クレンザー、重曹ペースト、重曹水にして使用することもできます。重曹はスーパーやドラッグストア、最近では100均でも購入することができます。
☆重曹クレンザー
重曹大さじ2、台所洗剤大さじ3をよく混ぜたものに、お酢を小さじ1程度混ぜ発泡したもの。頑固な油よごれに。
☆重曹ペースト
重曹適量に、水を少しずつ混ぜペースト状にしたもの。コンロの焦げ付きなどに直接塗り使用。
☆重曹水
100mlの水に小さじ1程度の重曹を溶かしたもの。普段のちょっとしたお手入れに。(重曹水はスプレーボトルに入れ常備しておくと便利です。)
キッチンの水垢よごれにはクエン酸!
水垢よごれはアルカリ性なので、酸性のクエン酸を使用しましょう。クエン酸は主に、クエン酸水にして使用します。重曹水と同じ分量(100mlに対し小さじ1程度)で溶かしたものをスプレーボトルに作っておき、水垢が気になる場所に吹きかけて使用します。
我が家では、だいたい月1でクエン酸でポットのお手入れをしているので、それをよく冷ましてからスプレーボトルに移して使っています。少し頑固な水垢には、クエン酸水を吹きかけ、ラップをしてクエン酸パックし、しばらく放置してから水で洗い流します。普段から蛇口周りにクエン酸水を吹きかけ乾いた布などで拭いておくと水垢の蓄積を防ぐことができますよ。夕飯の洗い物が終わったついでに、サッと拭いておくことで、常にキレイな蛇口ヘッドを保つことができます。
クエン酸もここ最近で手に入りやすくなりましたね。重曹と同じくスーパーやドラッグストア、100均などで購入できます。
手間のかかる掃除こそ簡単に済ませて時間を有効に!
換気扇の掃除、どうしていますか?料理を作るとき必ず回しておく換気扇。油やホコリも吸ってしまい、気付いた時にはギトギトになっていた…なんてこともありますよね。毎日お手入れするのは大変な場所だし、1年に1度大掃除の時だけ!というご家庭も少なくないのでは?そしていざ掃除をしても、カバーフィルターの細かな目地に詰まった油よごれは、本当に落ちにくく厄介なよごれです。洗剤をかけ、歯ブラシで擦り、洗い流し、また洗剤をかけ擦り…手間も時間も労力もかなり必要な作業ですよね。そんな大物だからこそ、豪快に簡単に済ませてししまう掃除の方法は以下の手順を行うだけ!
【キッチン換気扇のお手軽掃除方法!】
①大きなゴミ袋(45ℓ程度のもの)に、カバーフィルターを入れます。※大切なのは、ここで絶対にフィルターを濡らさないこと!!
②豪快に惜しげも無く、重曹をフィルター全体にかかるように入れます。
③3時間ほど放置…
④時間が経過したら袋ごとトントン、と床や地面に軽く叩きつけるようにします。この時点でかなりのよごれが剥がれ落ちます。
⑤フィルターに残った重曹を、ゴミ袋の中に入れたままの状態で歯ブラシなどを使ってこすり落とします。
⑥軽く洗い流して終了です。
これだけでビックリするほどスッキリとよごれを落とすことができます。この方法は以前SNSで話題になったもので、わたし自身初めて試した時は何年も苦労してきたのは一体なんだったのだろう、衝撃を受けたほど。
酸素系漂白剤ですっきり!漬け置きで簡単にキッチンをリセット!
そして、こちらもまた毎日使うよごれが蓄積しやすいシンク周り。研磨剤などを使って磨き上げ、さらに三角コーナーや排水口の蓋、ゴミ受け、スポンジやそれらを置いている受け皿まで、シンク周りといっても細かい物も多く、とにかく手間がかかる場所です。
そんなシンクは洗剤を入れて丸ごと漬けてしまいます。水垢よごれはアルカリ性なので、ここで活躍するのが酸素系漂白剤!今ジワジワと人気が出ていて、取り扱う店舗数も増えてきています。塩素系漂白剤との大きな違いは、ツンとしたきつい匂いがなく、塩素系よりも若干漂白する力が弱いことです。しかしシンクは水垢よごれが主なので、カビだらけな場合以外は酸素系漂白剤がおすすめです。
方法は簡単。排水口から水が流れ出さないよう蓋やビニールなどでふさいでおき、50~60度のお湯に酸素系漂白剤を泡だてながらシンクにお湯をためていきます。この時ついでに三角コーナーや排水口のゴミ受けなど、漂白したいものを一緒に漬けてしまえば一石二鳥です。
また、塩素系と違い酸素系の漂白剤は色物にも使用できるので、台拭きや食器拭き、手拭きなどの布類から洗い物に使用しているスポンジまで一緒に漂白除菌してしまうことができます。
我が家の場合、蛇口ヘッド部分がシャワーヘッドになっていて伸び縮みするので、下に垂らして一緒に浸け置きしています。意外に水垢がたまりやすく、カビも繁殖しやすいのに細かい部品が多く掃除がしにくいので、一緒にまるごと漬けてしまいます。シンク漬けは1時間ほど放置したら水を抜き、軽くスポンジなどで擦りながら水を掛け流して終了です。これでも落ちない頑固な水垢よごれは研磨剤などを使用するといいかもしれません。3日〜1週間に1度このシンク漬けをしておくことで、水垢の蓄積を防いでくれますよ。いつもピカピカではなくても、できるだけキレイに保っておきたいですよね。
一緒に漬けた蛇口部分は水を出しながらブラシなどで軽く磨き、布類などはしっかりとゆすいでから洗濯。排水口のゴミ受けなども、溝を軽くブラシなどで掃除しておきます。一緒に説明はしましたが、ゴミ受けと布類などを一緒に漬けるのは、衛生的に念のため控えてくださいね!
このように、それぞれのよごれに適した洗剤を適した方法で使用し、漬け置きや、まとめて済ませてしまうことで手間も時間も大幅に省略できます。洗剤に漬けておく時間は少々かかりますが、漬けておくだけなので、その時間を好きなことに使えます。
これがあればグッと掃除が楽になる?!常備したいアイテムとは!
掃除に使うといったらスポンジにブラシに洗剤、あと必ず必要な雑巾!あちこち拭いては洗い流しますが、油などを吸ってしまったり、髪の毛やホコリなどが絡まってしまうと、掃除に使うはずの雑巾をキレイにする事に手間取ってしまいます。サッと床を拭きたい時に、いちいち雑巾を探して持ってくるのも面倒。
そんな時にあるととても便利なのが、洗って使えるキッチンペーパーです。これは普通のキッチンペーパーよりも分厚く頑丈なもので、濡らしても破れたりしないので、洗って繰り返し使うことが可能です。料理をする時に使えるのはもちろんのこと、油の吸収もしっかりとしてくれるので、キッチン周りの掃除にピッタリのアイテムです。
料理を始めるときに1、2枚重ねたものを出して、周辺をサッと拭くようにし、最後に床やコンロなど、油よごれなどが飛び散ったところをサッと拭きあげる。終わったらそのままゴミ箱に捨ててしまえば場所ごとに雑巾などを用意する必要もなければ、汚れた雑巾を洗ったり除菌したりする手間も全く必要ありません。
雑巾と違いコストは少々かかりますが、手間と時間はおおき大きく省くことができます。コストより手間を省きたい!という方にはオススメのアイテムです。
毎日使うキッチンだからこそキレイにしておきたい!
よごれの種類に合った洗剤の使い分けと漬けおき、そして便利なアイテムを使った掃除で、いつもキレイなキッチンを目指しましょう。